補助金を使ってホームページ制作する流れ|相談・申請・公開までを解説

「補助金を使ってホームページを作りたい。でも、制作会社へいつ相談すればよいのか分からない」
「先に見積もりを取ってもよいのか。申請してから、どのタイミングで制作を始められるのか知りたい」
補助金を使ったホームページ制作では、何を作るかだけでなく、どの順番で進めるかが重要です。
多くの補助金では、交付決定を受ける前に制作会社と契約したり、正式に発注したりすると、その費用が補助対象外になります。申請前に相談や見積もりを依頼することはできますが、制作開始の合図を出す時期は、分けて考えなければなりません。
この記事では、令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金を中心に、相談、見積もり、申請、契約、ホームページ公開、実績報告までの流れを解説します。
【注意】令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金は予定予算に達したため、令和8年8月28日に新規受付を終了しました。
小規模事業者持続化補助金を使う場合に手順が変わる部分も、その都度補足します。
※本記事は2026年6月18日時点の公式情報をもとに作成しています。申請時には、利用する補助金の最新の公募要領をご確認ください。
補助金を使ったホームページ制作は順番が重要

補助金を使ってホームページを制作する場合、最も避けたいのが、交付決定前に契約や発注をしてしまうことです。
ホームページ制作には、相談、見積もり、契約、制作、公開、支払いという流れがあります。通常の制作であれば、見積もりに納得した時点で契約し、すぐに制作を始めることもできます。
しかし、補助金を使う場合は、その間に申請と審査が入ります。
神奈川県のデジタル化補助金では、交付決定を受ける前に発注、契約、登録、申込み、支払い、サービスの利用開始などを行うと、その費用は補助対象になりません。
小規模事業者持続化補助金でも同じです。
小規模事業者持続化補助金の場合、特に注意したいのは、採択通知と交付決定通知は別のものだという点です。持続化補助金では、採択された後に見積書などの確認が行われ、その後に交付決定通知が届きます。
採択されたからといって、すぐに制作会社へ発注できるわけではありません。制作を始められるのは、交付決定通知に記載された交付決定日以降です。
順番を間違えると、ホームページ自体は完成しても、補助金を受け取れない可能性があります。
だからこそ、制作会社にも最初から「補助金を使う予定です」と伝え、契約と制作開始を待ってもらう必要があります。
補助金を使ったホームページ制作の全体の流れ

補助金を使ったホームページ制作は、課題の整理、制作会社への相談、見積もりの確認、申請書類の準備、補助金の申請、交付決定後の契約、制作・公開、実績報告の順に進めます。
この流れだけを見ると、通常のホームページ制作よりも手間がかかるように感じるかもしれません。
しかし、申請前に現在の課題や制作目的を整理するため、何となくホームページを作り始めるよりも、必要なページや機能を決めやすくなります。
神奈川県のデジタル化補助金では、申請前に指定された相談機関で事前相談を受ける必要があります。その後、交付申請、審査、交付決定、事業実施、実績報告、補助金受領の順に進みます。
小規模事業者持続化補助金では、自社で経営計画を作り、商工会または商工会議所から事業支援計画書の発行を受けて申請します。採択後に見積書などを提出し、交付決定を受けてから制作を始めます。
制度によって途中の手続きは異なりますが、交付決定前に制作を始めないことと、事業期間内に公開・支払いまで終えることは共通しています。
ステップ1|現在のホームページの課題を整理する

最初に行うのは、制作会社探しではありません。
まずは、現在のホームページや営業活動で、どこに問題があるのかを整理します。
ホームページを持っていない場合は、今どのように商品やサービスを説明しているのかを確認します。電話や対面で同じ説明を繰り返しているなら、その内容をホームページで伝えられないか考えます。
すでにホームページがある場合は、スマートフォンで見づらくないか、サービス内容が古いままになっていないか、問い合わせ先が見つけやすいかを確認します。
お客さまから何度も聞かれる質問も重要です。
料金、対応エリア、依頼の流れ、納期などを毎回説明しているなら、ホームページ上で先に伝えることで、問い合わせ対応の時間を減らせる可能性があります。
神奈川県のデジタル化補助金では、ホームページによってどの業務を効率化し、営業利益率の向上につなげるのかを説明する必要があります。
一方、小規模事業者持続化補助金では、誰に何を販売し、どのように新しい顧客や売上を増やすのかを経営計画の中で説明します。
同じホームページ制作でも、補助金によって伝えるべき目的が違います。
先に目的を整理しておけば、自社に合う補助金も選びやすくなります。
なお、既存ホームページの更新を神奈川県の補助金で申請する場合は、更新前のホームページ画面を、URLが分かる状態で出力して提出する必要があります。
制作会社へ修正を依頼する前に、現在の画面を残しておきましょう。
ステップ2|制作会社へ相談する

課題がある程度見えてきたら、ホームページ制作会社へ相談します。
この段階で、ページ構成やデザインをすべて決めておく必要はありません。
現在の困りごと、ホームページで減らしたい作業、増やしたい問い合わせ、公開したい時期を制作会社へ伝えます。
制作会社は、その内容をもとに、必要なページや機能を整理します。
たとえば、問い合わせ後の確認を減らしたいなら、問い合わせフォームの入力項目を見直します。サービス内容が伝わっていないなら、サービス紹介ページや事例ページを追加します。
ここで重要なのは、相談することと、正式に発注することを分けることです。
申請前に制作会社へ相談したり、見積書を依頼したりすることは問題ありません。
しかし、「この内容でお願いします」と正式に発注したり、契約書を交わしたり、着手金を支払ったりしてはいけません。
制作会社には、補助金を利用する予定であり、交付決定までは制作を始められないことを伝えておきましょう。
神奈川県の補助金では、原則として神奈川県内に事業所を持つ事業者から調達する必要があります。県外の制作会社へ依頼する場合は、県外調達理由書が必要です。
価格だけで制作会社を決めるのではなく、補助金の手順を理解し、必要な書類を出してもらえるかも確認しましょう。
ステップ3|制作内容と見積もりを確認する

制作会社から提案を受けたら、何を作るのかと、何にいくらかかるのかを確認します。
見積書に「ホームページ制作一式」や「リニューアル一式」としか書かれていない場合は、内訳を出してもらいましょう。
神奈川県の補助金では、申請時に、発注予定先が発行した費用の内訳が分かる見積書を提出します。「一式」「一組」とだけ記載された見積書は認められていません。
見積書には、作成するページ、デザイン、WordPressなどの構築、問い合わせフォーム、スマートフォン対応、サーバー設定など、実際に行う作業を具体的に記載してもらいます。
ただし、見積書に記載されていれば、すべてが補助対象になるわけではありません。
補助事業の目的に必要な作業なのか、一般的な価格と比べて高すぎないか、制度上の対象経費に当たるかが確認されます。
消費税の扱いも確認しておきましょう。
神奈川県の補助金では、ホームページの作成・更新費用は、税抜15万円までが補助対象経費として計算され、補助金は最大10万円です。
税抜15万円に消費税10%を加えると、制作会社へ支払う金額は16万5,000円になります。補助金10万円を受け取った場合、補助金受領後の自己負担額は6万5,000円です。
小規模事業者持続化補助金では、申請時に経費の金額や内容を計画へ記載します。採択後は、交付決定を受けるために、価格の妥当性を確認できる詳細な見積書などを提出します。
どちらの補助金を使う場合も、申請前に制作費の目安を確認しておかなければ、現実的な事業計画を作れません。
ステップ4|補助金の申請書類を準備する

制作内容と予算が決まったら、申請書類を準備します。
神奈川県のデジタル化補助金では、補助金交付申請書、補助事業計画書、経費予算書、事前相談で発行される相談シートなどが必要です。
これに加えて、見積書、直近2期分の決算書や確定申告書、法人の場合は履歴事項全部証明書などを添付します。
県税の未納がないことを証明する納税証明書や、企業経営の未病CHECKシートの実施結果も必要です。
ホームページを更新する場合は、更新前のホームページ画面を、URLが分かる状態で出力した資料も提出します。
小規模事業者持続化補助金では、電子申請システムへ経営計画と補助事業計画を入力します。
利用には、GビズIDプライムまたは条件を満たすGビズIDメンバーが必要です。取得には時間がかかる場合があるため、申請を決めた段階で準備しておきましょう。
持続化補助金では、事業者自身が自社の経営を見直し、経営計画を作ることが求められています。
制作会社から、ホームページに必要なページや機能について助言を受けることはできます。
しかし、自社の強み、顧客、販売方法、売上目標まで、制作会社に任せきりにしてはいけません。
ステップ5|補助金を申請する

必要書類がそろったら、補助金を申請します。
神奈川県のデジタル化補助金は、原則としてe-kanagawa電子申請システムから申請します。
申請期間は、2026年4月15日午前9時から9月30日午後5時までです。ただし、先着順で受け付けられ、予算額に達した時点で終了します。
また、申請前に指定された相談機関で事前相談を受け、相談シートを取得しておく必要があります。
申請後は審査が行われ、申請受理から交付決定までは1か月から2か月程度が目安です。
小規模事業者持続化補助金の第20回は、2026年11月5日に申請受付を開始し、12月15日午後5時に締め切られる予定です。
持続化補助金では、申請を完了する前に、地域の商工会または商工会議所から事業支援計画書の発行を受けます。
第20回の事業支援計画書の発行受付締切は、2026年12月4日です。申請締切より早いため、注意が必要です。
どちらの補助金も、申請すれば必ず採択されるわけではありません。
また、申請を出した時点では、まだ制作会社へ正式発注できません。
審査を待つ間は、ホームページに掲載する文章や写真を整理できますが、制作作業を始めないようにしましょう。
ステップ6|交付決定後に契約・発注する

交付決定通知が届いたら、制作会社と契約し、正式に発注します。
このとき、交付決定通知に記載された日付を必ず確認してください。
補助対象になるのは、その交付決定日以降に契約、発注、申込みなどを行った費用です。
契約書や発注書には、制作内容、金額、発注日、納期などを記載します。
口頭だけで依頼すると、交付決定後に発注したことを証明できません。メールで発注した場合も、送受信したメールを保存しておきましょう。
神奈川県の補助金では、交付決定後に発注、契約、納品、公開、支払いまで進めます。
小規模事業者持続化補助金では、採択後に詳細な見積書などを提出し、内容が確認された後に交付決定通知が届きます。
採択通知だけでは、契約や発注はできません。
持続化補助金の第20回では、採択発表は2027年3月頃の予定です。詳細な見積書を速やかに提出した場合でも、採択発表から交付決定まで1か月から2か月程度かかる場合があります。
交付決定後に制作内容や費用を変更したい場合は、自己判断で進めてはいけません。
変更内容によっては事前の承認が必要になるため、補助金の窓口へ確認しましょう。
ステップ7|ホームページを制作・公開する

正式に発注したら、ホームページ制作を始めます。
制作会社との打ち合わせでは、デザインだけでなく、誰に何を伝えるかを確認します。
会社側が掲載したい内容と、お客さまが申し込む前に知りたい内容は、同じとは限りません。
サービス内容、料金、実績、利用の流れ、よくある質問など、お客さまが判断するために必要な情報を優先して整理します。
制作中も、発注書、契約書、請求書、納品書、メールなどを保存しておきましょう。
完成後は、ホームページを外部へ公開します。
神奈川県の補助金では、2027年1月31日までに、発注、制作、公開、支払いをすべて完了する必要があります。未完成のホームページや、外部へ公開していないホームページは補助対象になりません。
公開後は、作成・更新したホームページの画面を保存します。実績報告では、ホームページを作成・更新したことを確認できる画面が必要です。
小規模事業者持続化補助金の第20回では、補助事業実施期限は2028年3月31日です。
持続化補助金の場合は、ホームページを公開しただけでは足りません。補助事業期間内に公開し、実際に販路開拓の取組として運用している必要があります。
受注システムを作っても、期間内に公開せず、販路開拓に使っていない場合は補助対象外になります。
ステップ8|実績報告と補助金の受け取り

ホームページの公開と支払いが終わったら、実績報告を行います。
補助金は、制作会社への支払い前に受け取れるものではありません。
事業者が制作費をいったん全額支払い、その後の審査で補助対象経費と補助金額が確定してから、補助金を受け取ります。
神奈川県の補助金では、事業が完了した日から30日後、または2027年2月5日のいずれか早い日までに実績報告を提出します。
実績報告では、補助金実績報告書、補助事業報告書、経費決算書に加えて、発注書、納品書、銀行振込明細書などを提出します。
作成・更新したホームページの画面も必要です。
証拠書類が不足していると、実際に費用を支払っていても補助対象として認められない可能性があります。
適正な実績報告が受理された後、補助金の受領までは2か月程度が目安です。
小規模事業者持続化補助金の第20回では、事業完了から30日後、または2028年4月10日のいずれか早い日までに実績報告を提出します。
実績報告の確認後に補助金額が確定し、事業者が請求手続きを行った後に補助金が交付されます。
補助金を受け取った後も、関係書類の保存や、事業効果の報告が必要になる場合があります。
申請前に制作会社へ相談してもよい?

申請前に制作会社へ相談しても問題ありません。
むしろ、申請書を書く前に相談し、必要なページや機能、制作費、公開までにかかる期間を確認しておいた方が、現実的な計画を作りやすくなります。
申請前に行えるのは、現在の課題の相談、ホームページ構成の検討、制作費の確認、見積書の取得などです。
一方、交付決定前に行ってはいけないのは、正式な契約、発注、制作開始、着手金の支払いです。
制作会社から見積書を受け取っただけで、契約が成立するわけではありません。
ただし、発注書を送ったり、申込フォームから正式に申し込んだりすると、発注や契約と判断される可能性があります。
「申請に使うための見積もり依頼」であることを明確にし、交付決定までは制作を始めないように伝えましょう。
また、制作会社が補助対象になると判断した費用でも、最終的な対象可否を決めるのは補助金の実施機関です。
制作会社から「必ず補助金が出ます」と言われても、その言葉だけで契約を決めないようにしてください。
不明な点は、神奈川県の担当窓口、指定された相談機関、商工会、商工会議所、補助金事務局へ確認しましょう。
横浜で補助金を使ったホームページ制作を相談する

補助金を使ったホームページ制作では、申請書を作る前に、ホームページで何を改善するのかを決める必要があります。
しかし、ホームページ制作に慣れていなければ、必要なページや機能を自分だけで判断するのは簡単ではありません。
株式会社クオリティロードWeb制作チームでは、横浜を中心とした神奈川県内の小規模事業者に向けて、ホームページの新規制作やリニューアルを行っています。
まず、現在のホームページや営業活動を確認し、お客さまがどこで迷っているのか、事業者側がどの説明に時間を使っているのかを整理します。
そのうえで、残すページ、直すページ、新しく追加するページを分け、制作内容と費用を具体的にします。
補助金を利用する場合は、申請や審査で内容を確認できるよう、作業内容と金額を分けた見積書を作成します。
「補助金を使えるか決める前に、制作費を知りたい」「申請前に相談だけしたい」「交付決定後に間に合うスケジュールを確認したい」。このような段階でもご相談いただけます。
補助金の申請や採択を保証することはできません。また、申請書類の作成や提出は、事業者ご自身で行っていただきます。
それでも、ホームページで解決したい課題と制作範囲が決まれば、申請書も見積書も作りやすくなります。
まずは、現在困っていることと、ホームページを公開したい時期をお聞かせください。
【横浜で補助金を活用したホームページ制作を無料相談する】
※補助対象の可否や手続きの最終判断は、神奈川県、指定された相談機関、商工会・商工会議所、補助金事務局へご確認ください。
【参考】
令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金について(神奈川県)
令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金公募要領
小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁・経済産業省)
小規模事業者持続化補助金(神奈川県商工会連合会)

