補助金でホームページ制作する際の注意点|申請・発注前に確認したい7項目

「補助金が使えるなら、先にホームページ制作を進めても大丈夫だろう」
「見積書を取ったので、このまま制作会社へお願いしても問題ないはず」
補助金を使ったホームページ制作では、こうした思い込みが原因で、制作費が補助対象外になることがあります。
ホームページの内容が制度の目的に合っていても、契約や発注の時期、見積書の書き方、支払い方法を間違えると、補助金を受け取れない可能性があります。
特に注意したいのが、申請した時点では、まだ制作を始められないことです。多くの補助金では、審査後に交付決定通知を受け取り、その後に契約・発注を行います。
この記事では、令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金を中心に、補助金でホームページを制作するときに確認したい7つの注意点を解説します。
【注意】令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金は予定予算に達したため、令和8年8月28日に新規受付を終了しました。
小規模事業者持続化補助金を利用する場合に手続きが異なる部分も、必要に応じて説明します。
※本記事は2026年6月18日時点の公式情報をもとに作成しています。制度の内容や日程は変更される可能性があるため、申請時には最新の公募要領をご確認ください。
補助金を使ったホームページ制作で失敗しやすい理由

補助金を使ったホームページ制作で失敗しやすいのは、ホームページ制作と補助金申請を、別々の作業として進めてしまうからです。
通常のホームページ制作では、制作会社へ相談し、見積もりに納得したら契約して制作を始めます。しかし、補助金を利用する場合は、その途中に申請、審査、交付決定という手続きが入ります。
この違いを知らず、申請前や審査中に正式発注してしまうと、その制作費は補助対象になりません。
また、補助金には目的があります。
神奈川県のデジタル化補助金は、デジタル技術を使って業務を効率化し、人手不足の解消につなげることが目的です。
小規模事業者持続化補助金は、自社で作成した経営計画に基づき、新しい顧客の獲得や売上の増加につながる販路開拓を支援する制度です。
同じホームページ制作でも、利用する補助金によって説明すべき内容が異なります。
「ホームページが古いから作り直したい」だけでは、制度の目的に合っていることが伝わりません。現在の課題と、制作後に期待する変化を整理してから申請する必要があります。
注意点1|交付決定前に契約・発注・支払いをしない

最も重要な注意点は、交付決定前に制作会社との契約・発注・支払いをしないことです。
神奈川県のデジタル化補助金では、交付決定日より前に発注、契約、登録、申込み、利用開始、支払いなどを行った費用は補助対象になりません。
申請書を提出しただけでは、制作を始められません。審査が終わり、県から交付決定通知を受け取った後に、正式な契約・発注を行います。
申請前に制作会社へ相談したり、見積書を出してもらったりすることはできます。
ただし、「この内容で制作を始めてください」と伝えることや、発注書を送ること、正式な申込フォームを送信することは、発注や契約と判断される可能性があります。
着手金や前金を支払うこともできません。
小規模事業者持続化補助金でも、交付決定前の契約・発注は対象外です。
特に注意したいのが、採択通知と交付決定通知は別のものだという点です。採択された後も、見積書などの確認を受け、交付決定通知が届くまでは制作を始められません。
制作会社へ相談するときは、最初に補助金を利用する予定であることを伝え、交付決定後に正式発注する流れを共有しておきましょう。
注意点2|すべてのホームページ制作費が対象になるとは限らない

ホームページ制作の見積書に含まれる費用が、すべて補助されるわけではありません。
神奈川県の補助金では、補助事業のために使用するホームページの作成費、更新費、サーバー利用料などが補助対象になり得ます。
一方で、ホームページの作成や更新を伴わないSEO対策や、リスティング広告、SNS広告などの広告費は対象外です。
補助金申請書や実績報告書の作成代行費用も対象になりません。
また、ホームページ制作に直接関係しているように見えても、制度の目的との関係を説明できない費用は対象外になる可能性があります。
たとえば、問い合わせ対応の効率化とは関係のない装飾を増やす費用や、補助事業に使用しないページの制作費は、その必要性を認められないことがあります。
小規模事業者持続化補助金では、ホームページの制作、更新、改修、ECサイトの構築などが、ウェブサイト関連費として対象になり得ます。
ただし、ウェブサイト関連費だけで申請することはできません。チラシや展示会、店舗改装、新商品開発など、ほかの対象経費と組み合わせる必要があります。
同じ「ホームページ制作費」でも、利用する制度によって対象範囲が違います。見積もりを作る前に、どの補助金を利用するのかを決めておくことが大切です。
注意点3|申請すれば必ず採択されるわけではない

補助金は、条件を満たして申請すれば必ず受け取れるものではありません。
神奈川県のデジタル化補助金では、申請内容について審査が行われたうえで、交付事業者が決定されます。
申請が受理されても、経費の必要性や事業計画の内容によっては、申請した金額の一部が補助対象外になる可能性があります。
また、申請は先着順ですが、早く提出すれば自動的に交付されるという意味ではありません。書類に不備がある場合や、補助要件を満たしていない場合は交付されません。
小規模事業者持続化補助金では、提出した経営計画や補助事業計画が審査されます。
第20回公募要領でも、不採択になる場合があることや、審査結果によって補助金申請額が減額される場合、全額が対象外になる場合があることが明記されています。
そのため、補助金を受け取れることを前提に、無理な制作予算を組むのは危険です。
不採択になった場合でもホームページを制作するのか。制作範囲を減らすのか。補助金の結果が出るまで制作を延期するのか。
申請前に、補助金を利用できなかった場合の対応も決めておきましょう。
注意点4|補助金の目的に合う制作内容にする

補助金を使うために、無理にホームページを作るのではありません。
先に現在の経営や営業の課題を確認し、その課題を解決するためにホームページが必要なのかを考えます。
神奈川県のデジタル化補助金では、ホームページを使って営業業務を効率化し、人手不足の解消や営業利益率の向上につなげる必要があります。
たとえば、電話で同じ説明を繰り返しているなら、サービス内容や料金、依頼の流れをホームページへ掲載します。
問い合わせ後の確認に時間がかかっているなら、問い合わせフォームの入力項目を見直し、必要な情報を先に受け取れるようにします。
このように、現在の作業がホームページによってどう変わるのかを説明します。
小規模事業者持続化補助金では、販路開拓とのつながりが必要です。
新商品を新しい地域へ販売する。これまで店舗でしか販売していなかった商品をECサイトで販売する。施工事例や料金を掲載し、新しい顧客からの問い合わせを増やす。
このように、誰に、何を、どのように販売するのかを明確にします。
見た目を新しくすることは手段であり、目的ではありません。
補助金の目的と、自社が解決したい課題がつながっていることが重要です。
注意点5|見積書の内訳を具体的にする

補助金申請に使用する見積書は、合計金額だけ分かればよいものではありません。
神奈川県のデジタル化補助金では、作業内容と費用の内訳が分かる見積書が必要です。
「ホームページ制作一式」「リニューアル一式」とだけ書かれた見積書では、何にいくらかかるのかを確認できません。
トップページ制作、下層ページ制作、スマートフォン対応、問い合わせフォーム設定、WordPress構築、サーバー設定など、作業内容を分けて記載してもらいましょう。
ページ数や数量を記載できる場合は、数量も明確にします。
見積書の内容が具体的であれば、申請書でも、その費用が必要な理由を説明しやすくなります。
また、見積書と実際の契約内容、請求内容が大きく変わらないように注意が必要です。
交付決定後に制作内容や金額を変更する場合は、補助金の窓口へ事前に確認してください。変更内容によっては、承認を受ける必要があります。
小規模事業者持続化補助金では、申請時に経費の計画を入力し、採択後に交付決定を受けるための詳細な見積書などを提出します。
第20回では、1件当たりの発注総額が税込50万円を超える場合、原則として2者以上からの見積もりが必要です。見積もりを取れない特別な理由がある場合は、理由書が必要になります。
見積書は、単に補助金申請のために用意する書類ではありません。制作内容と金額を、事業者と制作会社の双方で確認するための書類でもあります。
注意点6|制作期間と申請期限を確認する

補助金を使ったホームページ制作では、申請期限だけでなく、制作と公開、支払い、実績報告の期限まで確認する必要があります。
神奈川県のデジタル化補助金の申請期間は、2026年4月15日午前9時から9月30日午後5時までです。
ただし、申請は先着順で、予算額に達した時点で受付が終了します。
申請受理から交付決定までは、1か月から2か月程度が目安です。
交付決定後に制作を始め、2027年1月31日までに発注、制作、公開、支払いを完了しなければなりません。
申請が遅くなるほど、ホームページ制作に使える期間は短くなります。
文章や写真の準備に時間がかかる事業者の場合は、制作会社の作業が終わっても、公開できないことがあります。
申請前に、誰が文章を用意するのか、写真撮影が必要か、何回確認するのかまで決めておきましょう。
小規模事業者持続化補助金の第20回は、2026年11月5日に申請受付を開始し、12月15日午後5時に締め切られる予定です。
ただし、商工会または商工会議所へ事業支援計画書の発行を依頼する期限は、2026年12月4日です。申請締切より早いため、12月15日だけを見て準備すると間に合いません。
第20回は、採択発表が2027年3月頃に予定されています。その後、見積書などの確認を経て交付決定となります。
ホームページを公開したい日が決まっている場合は、補助金の審査期間も含めて検討しましょう。
注意点7|制度の最新情報を確認する

補助金の公募要領は、一度公開された後に改定されることがあります。
過去の解説記事や、以前の公募回の資料を参考にすると、現在のルールと違っている場合があります。
実際に、小規模事業者持続化補助金のウェブサイト関連費は、以前の公募では補助金総額の4分の1以内というルールが使われていました。
しかし、第20回公募では、ウェブサイト関連費の補助金交付申請額は上限30万円(税込)に変更されています。
過去の記事に「最大50万円」と書かれていても、そのまま第20回へ当てはめることはできません。
また、2026年6月23日時点では、第20回の公募要領は公開されていますが、参考資料や申請時によくある質問などは準備中です。
今後、対象経費の詳しい考え方や申請方法について、追加情報が公開される可能性があります。
神奈川県の補助金でも、相談機関一覧、FAQ、実績報告フォームなどが順次更新されています。
申請を考え始めたとき、申請書を提出するとき、契約・発注するときの少なくとも3回は、公式ページを確認しましょう。
対象外になりやすいホームページ制作費

ホームページ制作に関係する費用でも、次のような費用は補助対象外になりやすいため注意が必要です。
神奈川県のデジタル化補助金では、ホームページの作成や更新を伴わないSEO対策、広告費、補助金申請手続きの代行費用、補助事業に直接関係しない費用が対象外です。
アフィリエイト広告を掲載することを目的としたホームページや、自社で使用しないホームページも対象になりません。
消費税、振込手数料、インターネット利用料金なども、原則として補助対象外です。
口頭だけで発注し、発注書や契約書を残していない場合は、取引の証拠を提出できないため対象外になります。
県外の制作会社へ依頼する場合も注意が必要です。
神奈川県の補助金では、原則として県内に事業所を構える事業者から調達します。県外の制作会社へ依頼する場合は、県外調達理由書を提出しなければなりません。
小規模事業者持続化補助金では、ウェブサイトやシステムに関するコンサルティング・アドバイス費用、家庭用・一般事務用ソフトウェア、すでに導入しているソフトウェアの更新料などが対象外です。
補助事業期間内に公開・運用しなかったホームページやランディングページも対象になりません。
制作費を支払っていても、補助事業期間内に実際の販路開拓へ使っていなければ、補助対象として認められない可能性があります。
また、内訳が分からない「諸経費」、成功報酬型の費用、補助金申請書や実績報告書の作成費用も対象外です。
発注前に確認したいチェックリスト

制作会社へ正式発注する前に、次の項目を確認しましょう。
- 利用する補助金と、制作目的が合っているか
- 交付決定通知を受け取っているか
- 見積書に作業内容・数量・金額が具体的に書かれているか
- 補助対象外の費用が分けて記載されているか
- 制作・公開・支払いが事業期間内に終わるか
- 発注書、契約書、請求書、振込記録を保存できるか
- 不採択や補助額の減額があった場合の対応を決めているか
一つでも不明な項目がある場合は、発注する前に補助金の窓口や制作会社へ確認してください。
発注後に確認しても、契約日を後から変更することはできません。
補助金を使ったホームページ制作の無料相談

補助金を使ってホームページを制作するときは、申請書を書く前に、ホームページで何を改善するのかを整理する必要があります。
しかし、現在のホームページのどこに問題があるのか、自社だけでは判断しにくいことがあります。
株式会社クオリティロードWeb制作チームでは、横浜を中心とした神奈川県内の小規模事業者に向けて、ホームページの新規制作やリニューアルを行っています。
最初に、現在のホームページや営業活動を確認します。
お客様がどこで迷っているのか。電話やメールで、どの説明を繰り返しているのか。問い合わせ後に、どのような確認作業が発生しているのか。
こうした課題を整理したうえで、必要なページや機能、制作期間、費用を具体的にします。
補助金を利用する場合は、申請や審査で内容を確認できるよう、作業内容と金額を分けた見積書を作成します。
「申請前に見積もりだけ取りたい」「補助対象になりそうな制作内容か相談したい」「交付決定後に期限まで公開できるか確認したい」。このような段階でもご相談いただけます。
補助金の申請や採択を保証することはできません。また、申請書類の作成や提出は、事業者ご自身で行っていただきます。
それでも、発注前に制作目的、制作範囲、費用、スケジュールを整理しておけば、補助対象外になるリスクを減らせます。
まずは、現在のホームページで困っていることをお聞かせください。
【横浜で補助金を使ったホームページ制作を無料相談する】
※補助対象の可否や手続きの最終判断は、神奈川県、指定された相談機関、商工会・商工会議所、補助金事務局へご確認ください。
【参考】
令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金について(神奈川県)
令和8年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金公募要領
小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁・経済産業省)
小規模事業者持続化補助金(神奈川県商工会連合会)

