クリック率アップ! 共感を呼ぶ「あるある」コピーの極意
「お客さまから、なかなか共感を得られない……」
「どんなキャッチコピーを考えたら、人々の心に刺さるの?」
そう考えているWebサイト制作を検討中の中小企業経営者の皆さまやコンテンツ制作者は、多いのではないでしょうか。
現代の情報化社会では、私たちは日々膨大な情報の洪水に晒されています。
そのため、自然と自分に関係のない情報をスルーする能力が身についてしまいました。
このような環境下で、いかにして読み手の心を掴み、クリックしたくなるようなキャッチコピーを作り出すのか。
今回は、その課題の解決策の一つとして「あるある」ネタを活用したコピーライティングについて、解説します。
なぜ「あるある」キャッチコピーが効果的に共感を呼ぶのか

「あるある」ネタとは、誰もが一度は経験したことのある共通の体験や感覚を指します。
これらを巧みに活用することで、読み手の心に直接響きかけることができるのです。
たとえば、かつて大ブレイクしたレギュラーというお笑いコンビの「あるある探検隊」というネタを覚えてますか?
- 「高級料理ではらこわす」
- 「質問したのに怒られる」
- 「夢はあるのに職が無い」
といった日常のちょっとした出来事を面白おかしく紹介し、多くの視聴者の共感を集めました。
この「あるある」の魅力は、「他の人も同じ体験をして、同じことを感じている」という安心感や居心地の良さを与えることにあります。
この感覚は、人々の興味や関心を引き、コミュニケーションを育むきっかけになるのです。
Webサイトにおいても、この「あるある」の力を活用することで、読み手の心を掴むことができます。
自分に関係のある情報、つまり「自分ごと」として捉えられる情報だけが、読み手の心に届くのです。そのため、商品やサービスを直接売り込むのではなく、まずは共感を得ることから始めましょう。
日常生活は「あるある」の宝庫! 共感ネタを発掘するコツとは

「あるある」ネタは、私たちの日常生活の中に無数に存在しています。
効果的な「あるある」キャッチコピーを作るためには、日々の生活の中から共感を呼ぶネタを見つけ出す力が必要です。
以下に、実際に使用された「あるある」ネタを活用したキャッチコピーの例を見てみましょう。
「食後の片づけ、めんどくさい……」(トクラス株式会社)
このキャッチコピーは、主に主婦層をターゲットにしています。
多くの主婦が「そうそう、そうなのよ」と共感し、クリックしたくなる衝動に駆られるでしょう。
「亭主元気で留守がいい」(大日本除虫菊株式会社)
少し皮肉めいたこのキャッチコピーは、長年連れ添った夫婦の中で、夫との時間に少し息苦しさを感じている妻の気持ちを代弁しています。
「女子トイレがとっても混雑しているのは、落ちやすい口紅にも責任があると思います」(コーセー)
オフィスで働く女性社員の日常を捉えたこのコピーは、女性たちの共感を誘います。
これらの例から分かるように、効果的な「あるある」キャッチコピーを作るためには、ターゲットとなる読み手の日常生活をよく観察し、彼らが共感できるポイントを見つけ出すことが重要です。
ターゲットを絞り込め! 誰の「あるある」を狙うべき?

「あるある」ネタを使ったキャッチコピーを作成する際に最も重要なのは、「誰に共感してほしいのか」を明確にすることです。
ターゲットを絞り込むことで、より効果的なコピーを作ることができます。
たとえば、「食後の片づけ、めんどくさい……」というキャッチコピーは、学生よりも主婦からの共感を得やすいでしょう。
一方、「うまい、やすい、はやい」(吉野家)というコピーは、富裕層の主婦ではなく、忙しいビジネスパーソンの共感を得やすいのです。
ターゲットを絞り込むことで、そのターゲット層が
- 「何を考えているか」
- 「どんなことに興味があるか」
- 「どんな言葉に反応しやすいか」
をより具体的に想像することができます。
これにより、より効果的な「あるある」キャッチコピーを作成することが可能になります。
共感マップ活用で、効果的な「あるある」キャッチコピーを作ろう

「あるある」ネタを活用したキャッチコピーを作成するためには、ターゲットとなる顧客がどんなことに共感するのかを深く理解する必要があります。
そのための有効なツールとして、「共感マップ」があります。
共感マップは、ターゲットとなる顧客を中心に置き、以下の視点から顧客の心理や行動を探っていくものです。
何を見ているのか
何を聞いているのか
何を考え、何を感じているのか
何を言って、どんな行動をしているのか
顧客の痛みとは何か
顧客の得られるものは何か
たとえば、スポーツジムのキャッチコピーを考える場合、ターゲットを「体力の衰えとポッコリお腹が気になる中年サラリーマン」と設定し、共感マップを作成してみましょう。

共感マップ:「体力の衰えとポッコリお腹が気になる中年サラリーマン」
何を見ているのか
- 鏡に映る自分のポッコリお腹
- 若い同僚の活気ある姿
- テレビで活躍する同年代の俳優やスポーツ選手
- 健康に関する新聞記事やテレビ番組
何を聞いているのか
- 「最近、階段を上るのがつらくなってきたね」という同僚の愚痴
- 「お父さん、運動不足じゃない?」という家族からの心配の声
- 健康診断の結果に対する医師のアドバイス
- 若い世代の「アラフィフ」という言葉
何を考え、何を感じているのか
- 「このままでは健康を害してしまうのでは?」という不安
- 「若い頃のようにスポーツができたらな」という憧れ
- 「仕事が忙しくて運動する時間がない」というジレンマ
- 「年齢的にもう遅いのでは?」という諦めの気持ち
何を言って、どんな行動をしているのか
- 「そろそろ運動を始めないとね」と周囲に言う
- エレベーターよりも階段を使うようにする
- 健康関連の雑誌やウェブサイトをチェックする
- 休日にウォーキングを試みるが続かない
顧客の痛みとは何か
- 体力の衰えを実感し、自信を失っている
- 仕事のストレスや忙しさで運動する余裕がない
- 若い頃と同じように体を動かせないもどかしさ
- 健康への不安が増大している
顧客の得られるものは何か
- 健康的な生活を取り戻す機会
- 若々しさと活力の回復
- 仕事のパフォーマンス向上
- 自信と充実感の獲得
この共感マップを基に、以下のようなキャッチコピーが考えられます。
- 「50代からの挑戦! あなたの『若さ』を取り戻す時間です」
- 「忙しいあなたに、効率的な健康づくり。30分で10歳若返る!」
- 「ポッコリお腹にさようなら。自信と活力を手に入れる第一歩」
- 「仕事も人生も、体力が勝負。今からでも遅くない、健康投資」
これらのキャッチコピーは、中年サラリーマンの悩みや願望に直接訴えかけるものとなっています。
体力の衰えや健康への不安、忙しさによる運動不足など、ターゲット層が抱える問題に対して、スポーツジムが解決策を提供できることを示唆しています。
たとえば、「50代からの挑戦! あなたの『若さ』を取り戻す時間です」というコピーは、年齢を重ねることへの不安を抱えつつも、まだ諦めたくないという気持ちに訴えかけています。
「若さ」を取り戻すという表現は、単に体力面だけでなく、心の若さや活力も含んでおり、多くの50代の方々の願望を表現しています。
また、「忙しいあなたに、効率的な健康づくり。30分で10歳若返る!」というコピーは、仕事が忙しくて運動する時間がないという悩みに対応しています。
短時間で効果的な運動ができることを強調し、時間の制約を感じている中年サラリーマンの関心を引くでしょう。
「ポッコリお腹にさようなら。自信と活力を手に入れる第一歩」は、体型の変化に悩む中年サラリーマンの方々の気持ちに寄り添いつつ、スポーツジムが単に体型改善だけでなく、自信や活力といった精神面でのメリットも提供できることを示唆しています。
最後に、「仕事も人生も、体力が勝負。今からでも遅くない、健康投資」というコピーは、健康を「投資」として捉え直すことで、中年サラリーマンの関心を引きつけます。
仕事のパフォーマンス向上にもつながるという視点は、キャリアを重視する中年サラリーマンの方々にとって魅力的に映るでしょう。
これらのキャッチコピーを使用することで、体力の衰えとポッコリお腹が気になる中年サラリーマンの心に響き、スポーツジムへの入会を検討するきっかけを提供することができます。
共感マップを活用することで、ターゲットの内面を深く理解し、より効果的なキャッチコピーを作成することが可能になるのです。
ノスタルジーや郷愁を誘う「あるある」ネタも効果的

たとえば、ノスタルジーや郷愁を誘う「あるある」ネタを使ったキャッチコピーも効果的です。
「なめ猫免許証をいつも持ち歩いていたあなたへ。遊び心、忘れてませんか?」
このキャッチコピーは、1980年代に大流行した「なめ猫」の免許証やステッカーを思い出させます。
当時、多くの若者が携行し、カバンや自転車になめ猫のステッカーを貼っていました。
この遊び心や反抗心を懐かしむ気持ちに訴えかけています。
「ランボルギーニ・カウンタックの消しゴムを集めた少年たちよ。夢はまだ、走り続けてますか?」
スーパーカーの代表格であるランボルギーニ・カウンタックは、多くの少年たちの憧れでした。
この車の消しゴムを集めて、ノック式のBOXYボールペンで弾き飛ばして遊んだ経験を持つ人も多いでしょう。
このコピーは、当時の夢や憧れを思い出させ、今でもその情熱を持ち続けているかを問いかけています。
「ルービックキューブに夢中だったあの頃、生きることがパズルとは、まだ知らなかった」
1980年代に世界的なブームとなったルービックキューブは、多くの人々を夢中にさせました。
このパズルを解くために没頭した経験を持つ人は多いでしょう。
このコピーは、その時の集中力や粘り強さを思い出させ、今の生活や仕事にも活かせることを示唆しています。
「ファミコンの前で徹夜した友との約束、覚えていますか? リセットボタンはもう押さない」
ファミリーコンピュータ(ファミコン)の登場は、多くの子どもたちの生活を変えました。友達と一緒にゲームをしたり、「ふっかつのじゅもん」のメモをなくしたり、起動しない時にカセットをフーフーと吹いたりした思い出は、多くの人の心に残っているでしょう。
このコピーは、その頃の友情や約束を思い出させ、再会を促しています。
「walkmanで聴いた青春のメロディ。あなたには今、どんな音楽が流れてますか?」
ソニーのwalkmanは、音楽の楽しみ方を革新しました。
好きな音楽を持ち歩き、いつでもどこでも聴けるようになったことは、多くの人にとって新鮮な体験だったはずです。
このコピーは、音楽と共に過ごした青春時代の気持ちを思い出させ、もう一度その感動を味わうことを提案しています。
これらのキャッチコピーは、昭和50年代から平成初期にかけての懐かしい経験や物事を題材にしています。
当時を経験した世代の人々の心に直接訴えかけ、郷愁を通じて強い共感を呼び起こします。
これらのコピーを使用することで、製品やサービスに対する親近感を生み出し、ターゲット層の興味を引くことができるでしょう。
また、当時の前向きな気持ちや熱意を思い出させることで、現在の生活や仕事に対する新たな動機づけにもつながる可能性があります。
ノスタルジーを活用したマーケティングは、単に過去を美化するだけでなく、その時代の価値観や感情を現代に結びつけ、新たな意味を持たせることができます。
これにより、ブランドと消費者との間に感情的なつながりを作り出し、より強力なマーケティング効果を生み出すことが可能となるのです。
これらのキャッチコピーは、特定の世代の共通の思い出や経験に訴えかけることで、強い共感を呼び起こします。
まとめ

「あるある」ネタを活用した共感を呼ぶキャッチコピーは、読み手の心に直接響き、クリック率を高める効果的な方法です。
ここで重要なのは、「誰に共感させたいか」を明確にすることです。
ターゲットを絞り込むことで、より効果的なコピーを作ることができます。
共感マップを活用して顧客の内面を深く理解し、日常生活の中から「あるある」ネタを発掘しましょう。
また、ノスタルジーや懐かしさに訴求するコピーも効果的です。
情報があふれる現代社会では、「自分ごと」として捉えられる情報だけが読み手の心に届きます。
「あるある」ネタを活用した共感を呼ぶキャッチコピーを作成することで、読み手の興味を引き、クリック率アップを実現しましょう。
キャッチコピーの作成は、単なる言葉遊びではありません。
読み手の心を理解し、彼らの体験や感情に寄り添うことが重要です。
効果的な「あるある」キャッチコピーは、読み手との間に信頼関係を築き、長期的な関係性を構築する第一歩となるのです。
【参考文献】
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