顧客の役に立つコンテンツをどう作るか
web-qualityroad- コンテンツマーケティングのメリットは理解したが、具体的にどう作ればよいの？
- コンテンツマーケティングの参考になる事例としてどんなサイトがあるの？
コンテンツマーケティングの知識が増える中で、上記のような疑問を抱えているWeb担当者になってしまった会社員の皆さまや、ホームページを活用して集客したい経営者の皆さまも、いらっしゃるのではないでしょうか。
【参考】
コンテンツマーケティングのメリットを解説
コンテンツマーケティングのポイントを紹介
そんな皆さまのために今回は、顧客の役に立つコンテンツをどう作るかについて解説します。
コンテンツで顧客の役に立っているShopify
皆さまはShopify(ショッピファイ)というサービスをご存じですか？
【参考】
ECビジネスを立ち上げ、規模拡大 - 3日間の無料体験 - shopify 日本
Shopifyとは、ECサイトを簡単に開設できる、マルチチャネルコマースプラットフォームです。
マルチチャネルコマースプラットフォームとは、複数の販売チャネルを統合し、一つのシステム上で効率的にオンラインビジネスを展開できる統合型のeコマースソリューションです。
eコマースとは、電子商取引を指し、インターネットを通じて商品やサービスの売買が行われるビジネスモデルのことです。
このプラットフォームでは、ホームページ、モバイルアプリ、オンラインマーケットプレイス、SNSなど複数の販売チャネルを一元管理し、在庫や注文、顧客情報などのデータを統合的に管理できます。
このプラットフォームを活用することで、企業は顧客体験を向上させ、効率的な運営を実現し、広範なオーディエンスに対して一貫したブランド体験を提供できるようになります。
マルチチャネルコマースプラットフォームのShopifyでは、専門知識がなくてもECサイトの開設や運営ができ、国内外でのオンライン販売が行えるサービスを提供しています。
そんなShopifyは、2004年にカナダで創業。
2020年現在では、175カ国・100万店舗以上で利用されており、2017年には日本法人もスタート。
日本国内でも導入企業が急速に増加しているサービスです。
今回は、そのShopifyが展開するコンテンツマーケティングについて研究します。
Shopifyのホームページには、以下のようなECマーケティングブログがあります。
【参考】
ECマーケティングブログ - ネットショップ運営のお役立ち情報を紹介 - shopify日本
2023年8月1日現在の、主な人気記事タイトルとしては
- Shopify 公式ストア開設ガイドブック2022年版を公開！Shopifyでネットショップをはじめよう
- インスタで稼ぐ方法：インスタで収入を得る方法を一挙公開！
- D2Cとは？成功させるポイントと、ブランド事例11選から極意を学ぶ
- 海外にあって日本にないサービス2021年版：最近のトレンドや流行りのものから商品アイデアを見つける
- Instagram（インスタ）のハッシュグ入門：人気ハッシュタグを効果的に利用する方法
など。
人気記事のタイトルからは、Shopifyのビジネスと関連がありつつ、ECサイトを開設したい顧客層からの共感を得やすそうなタイトルが並んでいることが読み取れます。
カナダでの創業当時の2004年は、スマートフォンの普及前。
類似するサービスが特にない中で、新しいサービスを知ってもらうためにたどり着いたのが、コンテンツマーケティングだったのかもしれません。
Shopifyのターゲット顧客はどのような人たちか
コンテンツマーケティングを行うには、「顧客がどのような人たちで、どのようなコンテンツを求めているか」を絞り込む必要があります。
Shopifyの場合の顧客は、オンラインでECサイトを通じて、自分の商品やサービスを販売したいと考えている人々です。
そんな、ECサイトを開設したいと考えている人たちは、どうやって利益を上げるのかに興味があります。
そう、彼らは収益を最大化し、ビジネスを成功させる方法を模索しています。
Shopifyでは複数の販売チャネルを統合し、オンラインビジネスを展開することができ、自社のECサイトだけでなく、オンラインマーケットプレイスやソーシャルメディアでも商品を販売できるようになります。
この特長を活用して収益を拡大するために、
- どのようにして、多様なチャネルを最大限に活用するか
- どのようにして、より多くの見込み客にアプローチできるようにするか
について、関心があります。
また、収益を最大化するために、視覚的に魅力的な、見栄えの良いホームページの作り方に関心を持っています。
なぜなら、視覚的に魅力的なホームページにおいてSEO対策に有効なキーワードを使い、商品の特長を分かりやすく伝えるコンテンツを提供することができれば、ホームページの訪問者を購買層に変えることができるからです。
画像や動画を活用し、商品の魅力を引き立てることができれば、ホームページの訪問者の購買意欲をもっと高めることができます。
以上のことから、ShopifyのECマーケティングブログには、「オンライン取引での収益最大化」に興味がある人たちにとって、役に立つコンテンツが並んでいるといってよいのかもしれません。
読者を起点とするコンテンツ戦略
上の図は、ShopifyのECマーケティングブログに掲載されているコンテンツを、マトリックス図のポジショニングマップ上に展開したものです。
今回は、以下の10ジャンルのコンテンツについて、分析してみました。
- プレスリリース
- サービス情報
- アイデア
- マーケティング
- ストアの作成方法
- 未来のコマース
- ビジネスの始め方
- マーケティング
- キャンペーン
- サクセスストーリー
横軸は、Shopifyのビジネスに関係しているかどうか。
縦軸は、読者の興味や関心を惹きつけているかどうかを表しています。
一般的には、「企業が伝えたいこと」と「読者の興味や関心」はなかなか一致しません。
「企業が伝えたいこと」はどうしても、企業の商品やサービスと関係してはいるものの読者にとって魅力的とは限らない(つまり、図の右下の位置に該当する)情報が多くなりがちです。
しかし、コンテンツマーケティングで大切にしたいのは「読者の興味や関心」。
「読者の興味や関心」をスタート地点にする場合、図の左上のコンテンツを充実させる必要があります。
図の左上の「集客コンテンツ」からスタートし、図の右下の「販売促進コンテンツ」に読者を誘導する方法を考えなければなりません。
ShopifyのECマーケティングブログからは、
- 「サクセスストーリー」や「ビジネスの始め方」のコンテンツで、オンラインでの収益の最大化に興味がある人たちを広く集客し、
- 徐々に「アイデア」や「未来のコマース」のコンテンツで興味や関心を育成し、
- 「サービス情報」や「プレスリリース」といった販売促進コンテンツに近づける
という戦略を読み取ることができます。
皆さまが展開しているコンテンツマーケティングはいかがでしょうか。
もしも図の右下にコンテンツが集中してしまっているようならば、集客コンテンツの充実に力を入れて、効果が上がるように工夫してみましょう。
まずは「見つけてもらう」を目標に
コンテンツマーケティングは、現代のビジネスにおいて非常に重要な戦略となっています。
多くの企業は、自社の商品やサービスについての価格や仕様などの詳細情報をホームページやSNSなどで発信しています。
しかし、このような情報だけでは、興味を持っていない潜在客にアプローチすることは難しいのが実情です。
潜在客にアプローチするためには、「見つけてもらう」ことが重要です。
具体的には、潜在客が興味を持つコンテンツを提供する必要があります。
例えば、健康食品を販売する企業が、健康に関心のある潜在客をターゲットにしたブログ記事を公開するとしましょう。
そのブログ記事に、SEO対策に有効なキーワードを盛り込めば、検索結果で上位表示される可能性が高まります。
これにより、潜在顧客が興味を持ちやすい状況をつくり出し、存在を見つけてもらうことができます。
次に、「興味を育てる」コンテンツを提供します。
ここでは、潜在客に、潜在客自身が抱える課題に気づかせることが重要です。
例えば、健康食品の潜在客が抱える「疲れが取れない」「忙しい生活で栄養が不足している」という悩みを解決するブログ記事を提供します。
同時に、健康食品を紹介し、潜在客が興味を持ち続けるような情報提供を行います。
これにより、潜在客の興味を育て、「興味を持ってもらう」ことが期待できます。
最後に、「買ってもらう」ための情報提供が必要です。
潜在客が興味を持った段階で、具体的な商品やサービスについての情報を提供し、購買意欲を刺激します。
特典やキャンペーン情報を提供することで、潜在客が購買に踏み切りやすい環境を整えることが重要です。
◆ ◆ ◆
コンテンツマーケティングでは、「見つけてもらう」「興味を育てる」「買ってもらう」という3段階に、適切なコンテンツを準備することが成功の鍵です。
潜在客にアプローチする際には、興味を持ってもらうためのコンテンツを提供し、興味を育て、最終的には購買につなげるための情報提供を行うことを意識しましょう。
先行する成功事例を参考にして、適切なコンテンツマーケティングを実践することで、見込み客を獲得し、ビジネスの成果を上げることができるでしょう。
ビジネスの成果を上げるために是非、コンテンツマーケティングを活用してみてください。
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